公文体験教室で、娘が大泣きした日のことを、私は忘れないだろう
長女チーが幼稚園年長組だった頃。
夫はチーに、何か習い事をさせたがった。
既にスイミングを習っていたし、
別にそれだけでいいんじゃないの~と
私は思っていたが、
とりあえず見学だけでも行ってみようという
ことになった。
スイミングが運動系だから、
そうだ、公文にしよう!
だってほらさ、
「やってて良かった公文式」って
言うじゃない!
単純な理由で、公文の体験に
行ってみることに。
私自身、公文に通ったことが無かったから、
全然詳しいことを知らずに行ったが、
塾とは違い、自分でプリントを
やりまくるみたい!
さらに、公文は、行く教室·先生によって、
かなり雰囲気が違うということもママ友から聞いた。
いざ体験に行ってみた公文は、残念ながら、
チーには合わなかったようだ。
少しピリッと怖そうに見える先生、
黙々とプリントを解く子どもたちが大勢いる
教室の空気感、、、
チーがその雰囲気に、ビビってしまっていることは、親の目から見て一目瞭然だった。
誤解してほしくないのは、
公文にも色々な雰囲気の教室があること。
そして、私たちが体験に行った所が
悪いというわけではなくて、
ただチーには、合わなかったということだ。
試しに、私と離れて、簡単なプリントを
やってみようという流れになったのだが、
チーはその空気に堪えきれず、私のもとへ
戻ってきて、わんわん泣き出してしまった。
先生も困惑している。
他の生徒さん達にも迷惑がかかる。
何よりもチーが楽しめないでいる。
意味がない。
帰ろう。
先生に謝って、車に戻った。
帰りの車の中の雰囲気は、すごく暗く
どんよりとしたものだった。
私は、
「別に習わせなくてもいいんじゃないの~」って思ってたくせに、いざこうなってみると、
自分でも意外な程、落ち込んでいたのだ。
親のエゴで、チーを泣かせてしまった。
チーが自信を無くして、傷ついてしまったかもしれない。
でも、あんな泣くことでもないんじゃない?
チー、ずっとこんなに弱い子だったらどうしよう、、
そもそも、なんか夫にイライラしてきた、、!
悶々と色々考え出しちゃって、無言で
ハンドルを握っていた私。
その時、後ろのチャイルドシートから、
微かに、でも確かに、
聞こえたんだ、、、、
「、、、♪くもん、泣くもん♪、、、」
は、、、ちょっ、、今、なんて、、、!?
「♪くもん、泣くもん♪」
う、嘘だろ、、、、
さっきまで、しくしく泣いて、
テンションダダ下がりだったはずのチーが
急に歌ったんだ。
しかもそれは、あの有名すぎるCM、
「♪くもん、行くもん♪」の替え歌バージョン!
まさかの!
「♪くもん、泣くもんっ♪」
、、、、、いいじゃんか!!!!
素晴らしくいいよ、チー!!!
最っ高のセンスだよ!!!!
さっきまでのどんよりした空気はどこへやら、
私もチーも大爆笑!
二人で、何回も、♪くもん、泣くもん♪と
歌いながら帰った。
あの車内が懐かしい。
小学2年生の今も、習い事はスイミングだけ。
もちろん、勉強はできるに越したこと無い!
それは絶対にそうなんだけど。
プリントで丸を貰えることよりも、
私としては、あの時♪くもん、泣くもん♪と
歌って笑えたユーモアを、大切にしてほしい。
壁にぶつかっても、立ち直れる強さを、
身に付けてほしい。
あの公文の体験教室に行った日は、
思いがけず、とても思い出に残る一日となった。
、、、あぁ~、でも、
足し算でまだたまに指を使ってるチーが、
母ちゃん少し心配だけどね、、、ガンバれ!!