親よりも夫の存在が大きくなった事に気付いた時に出た涙と、母に言われた言葉
なんとなく、いつまでも、自分の親は若いような感覚でいるけど。
いやいや、そんなはずはない。
仙人じゃないんだから。
父は71、母は63だ。
おぉ!実際文字にしてみると改めて痛感する。
もうそろそろキチンとお年寄りじゃん!と。
先ほど書いた「いつまでも親は若いような感覚」は、
たぶん正しくは、私の願いなんだと思う。
いつまでも若々しく元気でいてほしい。
大きくて頼りがいのある存在でいてほしい。
子どもの頃に抱いていた、親への感覚を、
いくつになっても変えられない、
いや、変えたくない私がいる。
私は父と母のことが大好きで、
かなり仲良しな家族だと自負している。
そして、そんな、両親大好きな私には、物心ついた時からよくしてしまう悲しい妄想がある。
もし親が、亡くなってしまったら、、。
これって、誰もが一度はしたことがあるんではないだろうか?
特に、死というものが何かをわかり始めた幼い頃は、漠然と、この悲しい妄想をして、なんとも言えぬ不安に押し潰されそうになったこと。
泣いてしまったこと。
経験したことがある人は、けっこういると思う。
私はこの妄想をしてしまう時、とんでもなく悲しくなって、泣けてきてしまうのだ。
恥ずかしながら、アラフォーになった今でも、もれなく涙が出てきてしまう。
そんな私が数年前に気付いてしまったことがある。
私にとって、死んでしまったら1番悲しい人は親。
幼い頃から何回もその事を考えては、失う恐怖に涙が出てくるほど怯えていた。
そのはずなのに、、、
結婚して、娘を生んで、新しい家族ができて、、ふと気付いてしまったのだ。
あれ、私、今夫を失ったら、親を失う以上にもしかしたら辛いかもしれないって。
そんな自分の思いに気付いてしまった時、なんとも言えぬ感情になった。
あんなに長く一緒に過ごした親よりも、夫のほうが自分の中で大きな存在になっていたことへの、なんて言うんだろう、、、
親への申し訳なさにも似たような気持ち。
自分が薄情な人間に思える気持ち。
でも、そういう人と出会って家族になれたことへの感謝の気持ちもあって。
なんか、うまく言葉にできない色んな感情がおそってきて、また泣けてくるのだ。
そんな気持ちを、当時、そっと電話で母に話してみたことがある。
母の反応は、
「そうだよ、それでいいんだよ!」って。
あっけらかんと笑うのだ。
「そうゆうもんなんだよ。それでいいの!
そうじゃないとダメなんだよ。」と。
はぁ、そっか。
これでいいのか。うん。
、、あの電話から6年くらい経つかな。
今、私も、我が子3人に心から思う。
「いつかパパとママよりも大切に思える人と出会ってね。
それがパパとママの幸せだよ」って。
自分が親となった今、あっけらかんと笑って言ってた母の言葉が、すーっと心に入ってくるのだ。